ある日、私は夫と一緒に南インドの町に住んでいました。
この時の気候は過酷でした。
日中35℃の気温。晴れ。夜は30℃くらい。
夜には、台風のような大雨となり。雷は鳴り響きました。
その時に借りて住んでいたマンション(2DK)の部屋は、水浸しになりました。
部屋の壁は砂壁で、大雨が染み出していき。。
窓枠からも、雨はびしゃびしゃと入り、(窓を閉めているはずの窓枠から、雨が激しく入ってくるのは、生まれて初めて見ました!)
深夜に気がついた時は、私が寝ていた布団は、じっとりと雨水を吸って、水浸しでした。。
もちろん、ぎゃあ、と、叫び、電気をつけて。
部屋の中の水を、ほうきでドアの外に出そうとしました。。
部屋の中は2cmくらいの水がありましたでしよう。。
同じマンションのあちこちの部屋でも、ぎゃあぎゃあ、といった人々の声がしていて。
隣の部屋に住むインド兄(私の友人)の一家も、寝間着(インド服)のまま、寝ぼけ眼で、ほうきを手に、部屋から雨水をかき出すことに。。
インド兄のこの時の恰好は、青いパンツ一丁でした! いつも、イスラムの聖者然としていた穏やかなたたずまいも、パンツ一丁では、全然違います。(笑)
子供たち、小学校低学年くらいの女の子たち2人と、幼稚園年中さんくらいの女の子1人が、姉妹でこの非日常を、きゃあきゃあしながら、おしゃべりして笑っていました。
子供たちの笑い、が、何だか救いだよなあ、、と、思いました。。
この後、、この父親(インド兄)が言っていたことで、印象的なことがありました。
あまりに雨が激しく降っていた時に、女の子たちが、ひそひそと心配そうに話していたことがあって。
それは、この近くに住む、藁でできたようなあばら家に住む一家のことでした。
若い両親と赤ちゃんが一人いて。
この大雨と雷で、彼らが住むあばら家は壊れなかったか?雨が家の中に入ってこなかったか?
みんな無事だったか?赤ちゃんは大丈夫だったか? お母さんは悲しくなかったか?食べ物も雨に濡れなかったか? わずかな家財道具、、洋服も濡れなかったか?
インド兄の3人の娘たちは、そういったことを心配していたというのです。。
こういう、誰かに対する心配、温かい共感って。。
この女の子たちが愛おしくなりました。
この時の私は、自分の部屋が水浸しになったことに驚き騒ぎ、、友人のインド兄の一家のことまでしか考えなかったですから。。 もっと持っていない人たちもいたんですよね。。
この大雨の翌朝、、雨はからりとあがり、、 素晴らしい暑い日差しが戻ってきました。
このマンションの近くにあった広場(単に土と草がある空間)は、(大雨により!)その大きさと同じ池が、一晩で突然出現していて!
しかも、ここの池の中には、かえるが無数にいるかと思うような、あっちでもこっちでも、ゲーコゲーコ、、、と、鳴いているのが聞こえます。。
一日で、いきなり池ができて、かえるが大発生した、、といったら、日本の誰かはあまり信じないかもしれません。。
そのあと2日以内に、強い日差しにより、この池は、水分が干上がり、もう、かえるも鳴いていませんでした。。
南インドの自然の循環の激しさに、驚くことがよくありました。
こんな過酷な自然の土地で、よくぞ、代々の人々は生きてこれているものです。なんと強いDNA!
(4、5月は、気温が、40~50℃等いきます。。。。。エアコンは基本的にありません。)
今日は以上です。
お付き合いくださりありがとうございました。