アムステルダムでの入国審査。私(日本人)とアフリカ女性が、それぞれ経験したこと。

親愛なるみなさま

今日もあなたがいてくださることを感謝いたします。^^)

 

ある日。私は、アムステルダム、スキポール空港に着きました。 まだ早朝でした。

飛行機を降りて、空港内建物の中に入りました。

この一歩目は、いつもわくわくします。

 

同じ飛行機を降りた人々や、今着いた他の乗客と共に、入国審査の列に並びました。

ヨーロピアン、EU出身の人々と、それ以外の国から来た人は、別の列に並びます。

 

ヨーロピアンでない、他の国々から来た、私のような人々は、めいめいの国のパスポートを手にして、入国審査の順番がまわってくるのを待っています。

オランダ国の係員が、入国したい人の人物の様子や、パスポートを確認して、あやしいところがなければ、その人のパスポートに、入国印を押して、返してくれます。 これをして初めて、オランダに入国できるわけでした。

人によっては、何かと質問されている人もいるようでした。

<入国の目的は?>

<何日間オランダに滞在しますか?>

 

私のすぐ前に並んでいる女性は、アフリカ系の若い女性であり、彼女の背中側から見るに、ちぢれた背中まである髪の毛、独特なアフリカの洋服が興味深く。

彼女はパスポートではなく、何か、書類のようなものを数枚手にしていました。とても重要なものであるのはわかりました。 それは何だろう、何が書いてあるのだろう、と、私は興味を持ちました。

 

入国審査を待つ人々の列は、少しずつ進んでいきました。

私の直前に並んでいた、アフリカ系の女性が、入国審査の順番になりました。彼女は、数枚の書類を大事そうに手にしたまま、30代の金髪、青い目のオランダ男性係官の前に近づきました。

彼らの会話は聞き取れないですが、何やら、係員から質問されたアフリカ女性は、しどろもどろで返答しています。。

係員が厳しい視線で、アフリカ女性を一瞥しては、彼女の書類に目をおとし、、、彼女は一生懸命、何やら訴えていますが、言葉の壁も結構あるのかもしれない、、 もしかしたら、入国できない、ということかしら??

彼女の背中のほうから見ている私の気持ちも、何だか、心配になってくる。。。

 

結局のところ、アフリカ女性が精一杯訴えても、この場での、<オランダへの入国許可>とはならなかったようで、このあと、彼女は別室に行って、さらにチェックされるのか??

彼女はがっくりとうなだれて、その場を離れました。

そのあとどうなったのか? 気になったけれど、自分の番が来たので、私は、入国審査のオランダ男性の前に進みました。

彼は今さっき、アフリカ女性にはとても厳しい視線でいたので、私も、滞在の目的やら聞かれるのだろうか、と、少し緊張しました。

 

彼は、私を、もっと気軽な視線で一瞥し、、

表紙が赤い、日本のパスポートのページをめくり、すぐさま、入国のハンコをバシッ、と、簡単に押して、返してくれました。その時、フレンドリーな笑顔で、

<アリガト♪^^)>

と日本語で言いました!

 

若いアフリカ女性と、私とが、こんなに、オランダ入国で、待遇の差を受けたのは、個人的な何か、からではなく。

国力への信頼の差によるわけでした。

 

何だかんだいっても、国際的に、<日本国>への信頼は絶大であり。この人は日本人だから大丈夫だろう、という、基本的な想定がベースにあるので、私は、入国を簡単に許され易かったというわけでした。

 

一方、そのアフリカのどこかの国からやってきた若い女性は、その国の国力が、国際的にあまり信用されていないから、ということだったのでしょう。

地域によっては、紛争中だったり、国、という規格すらあいまいになっている状況下すら、あるわけでした。 なので、彼女が持っていたのは、パスポートではなく、何かそれと類似する、彼女の立場を公的に証明してくれる書類だったのでしょう。

その書類を、故国で、大きな熱意をもって作成していただいたに違いない、それだけの、絶対にオランダ入国したい理由が、彼女にあったのでしょぅけれど、、それについても、オランダ国からは、不信を持たれた、ということでした。

<国>、という、自分を守ってくれるもの自体が、国際的信用に欠けるとき、別の思いもよらない苦労があります。

 

日本人に生まれていると、知らずして、<国際的な信用をもともと持っている>、でした。それは、当たり前ではなく、先人の日本人が外国との付き合いから、信用されるべく努力してきて積み重ねてきたものですから。感謝ばかりでした。

 

おつきあいくださりありがとうございます。 ^^)