”ペコロスの母に会いに行く” のお母さんが、亡くなりましたね。

親愛なるみなさま

いつもみんなのヒーリングルームに来てくださりありがとうございます。
このブログでは、病気や治癒各種についての、私の雑記も含め、書いていきたいと考えています。

私はじっくり進むので、このブログになかなか記事が進まない時も
あるかもしれませんが、気長にお付き合いお願いします。
今日は認知症のお話です。

“ペコロスの母に会いに行く”というマンガをご存じですか?

”ペコロス(小玉ねぎ)”というニックネームの60代前半の男性と、80代後半の、認知症を
患っているお母さん、(認知症のケアホーム在住)のやりとりを書いた、ノンフィクション・ストーリー。
ペコロスさんが、ご自分の母親の介護の現実を、マンガとして書いていっている。

長崎を舞台にして。
お母さん”みつえさん”が、だんだん認知症がひどくなっていき、息子や孫の区別も
つかないようになっていく。。
このマンガは、2013年、映画になりましたね。認知症のお母さんの役を、赤木春恵さんが
していて、話題になりました。



みつえさんは、ペコロスさんのピカピカの禿げ頭を見ると、”ゆういち” と
長男だと思い出す。。

”ペコロスの母に会いに行く”は、介護の現実の厳しさを、ありのまま書き。
そのしんどさは、溜息がでてくる描写もありました。。

たとえば、家族の顔も忘れてしまった時、悪態をつくとか、、排泄に関すること、、
、、、、
きっと、現実に認知症の家族がいる方は、うちもそうだ、と、共感になるのでは。

認知症が進んできたお母さんが、ペコロスさんに言う。

《昨日お父さんが来た。以前はひどいことをしてすまなかった、と、謝った。》

お母さんの旦那さん、ペコロスさんのお父さんは、すでに亡き人になって久しく。。
だから、本来なら、そんなことはないはずなのだが。。

また、ある日、お母さんは、(ずっと会っていなかった)幼馴染の友達が今そこに来ていて”、、と言い、、、
それも現実にはそうではないのだが。。

ペコロスさんは、お母さんがうつらうつらしている時間も寄り添う。。
そして、とても敏感に、気がついていったことがある。。

お母さんは、現実とは違う、時間の流れ、空間を飛越し、昔の時間のありとあらゆる
空間を、意識の中で移動し、その中で、何か、こころの整理? または、
人生でのやり残したこと? をしているのではないか
そのため、現実ではもう会えない人たちと、意識の向こうの世界で、会い、
必要なやりとりをしているのではないか?

お母さんは、昔、子供だったことがあり。。
若くして結婚し、2人の小さな息子のお母さんだった時があり。
酒癖のわるい旦那さんに、苦労したことがあり。。

今、こうして老人の時代を過ごしていて。。

お母さんの意識の深い海のような空間の中で、これまでの人生の膨大な時間と
空間が交錯して。。。。

夫と2人の幼児の手をひいた、若きお母さんが、歩いている。
その同じ道の向こうからやってくるのは、、
老人で車いすに乗っているお母さん、その車いすを押しているのは、息子らしき
中年男性と見かけて、、、

若きお母さんが、私の車いすを押している息子は、長男か?次男か?
と、、、とぼけたお味で、つっこむと、、、

それを聞いていた若いお父さんが、《それはどうでもいい、それより私がいなかったのはなんで!》
と言い。。。

何かとても、いたいこと、たいへんなことと一緒に、とてつもない豊かなもの、
また、、

物質的な価値観、、いわゆる、いろんなことを達成して、成果をあげることこそが
いいこと、、、といった判断基準からは、絶対わからないような、もっと、
生きることだけ、その本質に沿った大切なこと、、、

それが、泣きそうな思いで、ひたひた伝わってきます。。

今年になって、東京新聞月曜日の朝刊で、このマンガの続編が書かれていました。
みつえさんは、すでに、あまり意識がもどらないような状態だったようで、
2014年8/24 に、お亡くなりになったそうです。

ペコロスさんの、《ボケるとも悪か事ばかりじゃなかかもしれん》という言葉が共感を呼びました、、、

お母さんが、認知症の症状がで始めた、2000年~2014年に至る長い介護期間は終わりました。

ペコロスさんの、「母は半分生きて、半分亡くなっているような時間を過ごし、静かに
着地してくれた。『産んでくれて』とかいろんな意味を込めて『ありがとう』と伝えました」


ということば、、しみじみ、染み入るものがあります。

お母さん、お疲れ様でございました。
人生行き切ったのですね。
ありがとうございました。

ペコロスさん、ありがとうございました。
きっと、万感おありだとお察しします。
どうか、ゆっくり休んでくださいね。

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